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僕が見たアメリカの真実 -日本の英語教材の弱点とマシンガン-

hitabon 
2013.02.11   [日記]


前回までのお話
僕が見たアメリカの真実 -旅立ち-
僕が見たアメリカの真実 -どきっ美少女だらけの飛行機旅行-

太平洋中に騒音を落としていた、ジェットエンジンが、ようやくその雄叫びを止めた。

 決戦の地、アメリカへと到着したのだ。飛行機から離れ、一歩空港の中に入ると、そこはもう異国の地としか表現しようがなかった。見渡す限りの外人に、飛び交う英語、何とも形容しがたい匂い、僕は警戒をしながら辺りを見回したが、なんてことはない、今となっては僕の方が外人なのだ。現地の人間からすると、アジア系のビジネスマンが、生まれたての子鹿の真似をして、空港の真ん中で、小刻みに震えている、ただ、それだけの事なのだ。

 我を取り戻した僕は、鞄の中から、「世界まる見え、どっきりやることリスト」と、表紙に書かれている、青いキャンパスノートを取り出した。現地に付いてから、何をすべきか、どこに行けばよいか、ストリップバーは何処なのか、出発前日に徹夜で書きしたためてきたものだ。一番初めの項目「入国審査で目的を聞かれたら、兎に角、さいとしーいんぐって言えばOKって、旅行者向けのブログに書いてあったけど、たぶん僕は違うと思うのだが、笑顔で乗り切れ」の項目には、先ほど点けたばかりのチェックマークが、ただ一つ輝いていた。

 次の項目は、「空港でコーヒーを飲む」と書かれていた。辺りを見回すと、すぐに見慣れた緑の看板が見つかった。僕の地元では、ロイヤルホスト、ステーキのどんに次ぐ、超高級店であり、店の前を通り過ぎるだけでも、財布を片時も離してはいけない、と近所の公園に集まる、ちょっとお胸の大きい奥様方にも評判の、スターバックスだ。

 だがアメリカのそれは、日本と趣が少し異なっていた。ヒップホップで暮らしています、みたいな若い兄ちゃんや、え?これ、珈琲なの?黒ビールじゃないの?、ぐらいの陽気なおじさん達、頭から足までデブっとした…失礼、ガンタンクのような婦人が、気さくに珈琲を楽しんでいた。元から珈琲店などという高級クラブのような場所には、足を踏み入れた事のない僕であったため、その場の日本との違いを明確に表現することは出来ないが、彼らは、女子力をアップさせるためでも、わざわざ騒音の中でMacBookを広げてインターネットを見ているのでもなく、只、そこで楽しんでいるように見えた。

 意を決し、最も安い珈琲を頼んで見ることにした。ここで驚いたのがだ、思った以上に値段が安く、お値段以上ニトリ、の歌声が、異国の地アメリカで何度も脳内に響き渡った。正確な値段は忘れてしまったが、日本でいう大きなサイズの珈琲が、200円も行かなかったように思う。ただ、そんな値段の安さとは裏腹に、たかだが珈琲一杯の注文であっても、非常にハードルが高く、「こーひー」「What?」「こーふぃー?」「What???」「オーヤンフィーフィー」「Excuse me?」「かーふぃー」と言ったような、店員との英語セッションを楽しむハメになってしまった。

 その後、珈琲を飲み終わり、ほっこり午後の華麗な一時を少し、順当に白いワイシャツに珈琲でシミを点けた後は、再びやることリストを開き、次の項目である「レンターカーを借りて、フリーウェイを疾走しろ」を確認し、空港内に併設されたレンターカーのカウンターへと向かった。そこには幾つかのレンターカー店が連なっており、会社で既に予約してくれていたレンタカーショップのカウンターには、25歳前後の若いあんちゃんが立っていた。

「へい ぐっどいーぶにんぐ あい にーど あ かー げっと あうと おぶ ひあー」

 先日映画で学んだばかりの英語を披露したところ、マシンガンのような英語を浴びせられた。とりあえず、彼の英語による猛攻が収まるまで、マシンガンのように英語を聴き続ける、というキャッチフレーズの英会話教材があったかしら、と思いを巡らせ、結局のところ、マシンガンを放たれると、こちらとしては蜂の巣状態になるしかない、という結論に至った。その内に、いい加減に僕の方としてもうんざりしてきて、会社のレンタカー予約情報を印刷した画面を突きつけ、後はカラスの泣き声の真似を繰り返した。時折、インシュランスがどうとか、訳の分からないYes,Noの二択を迫ってきたので、こんな時のために持参したYesNo枕を、Yes側を上向きに、カウンターの上に放おって置いた。この時の僕は知るよしもなかったのだが、この時レンタカー屋のあんちゃんは、必死に高額な保険オプションを付けるように迫ってきていたようであり、結果として、私のレンタカー代金は、通常の出張者のそれを遥かに凌駕する金額になり、後に総務部より、この金額はどうなっているのですが、保険は会社であらかじめ付けているいるので、別途契約は不要だと、出張マニュアルに書いてありましたよね、と散々と詰問されることになるのであった。

 契約が無事すむと、次は車選びだ。僕の中では、アメリカの車と言えば、前と後ろが以上に突き出ており、でこぼこ道で、車体が前後にぐわんぐわんと揺れるようなものを想定していたのだが、思った以上に普通の車しか置いていなかった。

 一番近くにあった、くらいすらーと書かれた、最も高級そうな車に乗り込み、いよいよ出発する時を迎える。当然ハンドルは、日本と反対側の左側に位置していた。そして、おそらく殆どの人が経験するであろうと思うのだが、いざウインカーを右にだして、車をだそうとすると、ワイパーが盛大に首を振った。ハンドルの脇に配置されている、ワイパーとウインカーの位置も左右逆なのだ。

 出発する前に、もう一度やることリストを見る。「アメリカは右を走ると100回唱えてから、ホテルにGo!Go!Go!」と書かれていた。そしてその下には、フリーウェイをどのように通過して、ホテルまで辿り付くかが記された地図が載っていた。

 いよいよ僕の冒険が始まるのだ。

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